Go Sustainable!新しくなるBOTANICANON®︎

BOTANICANON ®︎(ボタニカノン)は2016年にローンチして8年目を迎える。

「おおすみ半島に群生する約4,000種類の植物を活かし、まるで食べもののような自然由来成分100%にこだわる化粧品」が一貫したテーマ。

これまでも内容成分の変更や新商品の投入に合わせて幾度となくデザインや価格の変更をしてきた。
化粧品原材料の価格が年々高騰してくる中、値上げを躊躇することは経営に大きな損害と従業員への負担を強いる事となる。ボタニカノンも例外ではない。

ただ、これを機に、従来の課題を克服し、単に一律に値上げするだけではなく、行程の見直しや効率化を経て、一部値下げする商品も取り入れ、全体的に3つのテーマでより進化したフルリニューアルを実施することにした。

”Sustainable”を加速させる

まず、地球環境の劣化は深刻であることを自覚し、私たちものづくりをする者が率先してこのテーマに取り組まなければならない。
プラスティックゴミや全てのゴミの省略化及び温暖化に対しての具体的なアプローチ、そしてジェンダーレス、ハンディキャップの方との関わり等を模索しながらそれぞれの企業や自治体が一丸となって取り組むことで2030年に設定したゴールが見えてくる。

しかしながらこれらの「経営の最優先課題」を一体どのくらい企業や自治体が本気て取り組んでいるだろうか。

朝日新聞記事の引用、
「世界経済フォーラム(WEF)は、男女格差の現状を各国のデータをもとに評価した「Global Gender Gap Report」(世界男女格差報告書)の2023年版を発表した。日本のジェンダーギャップ指数は146カ国中125位で、前年(146カ国中116位)から9ランクダウン。順位は2006年の公表開始以来、最低だった。分野別にみると、政治が世界最低クラスの138位で、男女格差が埋まっていないことが改めて示された。(引用元:朝日新聞:副編集長・竹山栄太郎)」

このように、先進国の中では最も最下位で、隣国の韓国や中国よりもランクが下がっている実態をどれほどの企業や政治家が自覚しているのだろうか。

私たちもこれまで”Sustainable”をテーマにモノづくりを行ってきたが、やはり国際基準にはいまだに及ばないと感じていた。なぜなら、最後にどうしてもクリアできない問題が解決されない「容器(ボトル)問題」があった。
品質や運搬上の負荷やお客様の利便性を考えると、現時点で環境問題をクリアした化粧品容器は「ガラス容器またはアルミ容器」の2択に迫られる。
ここで問題になるのが「バイオマスプラ容器も環境対応しているではないか!」と声が聞こえてきそうだが、残念ながらこれは本質的にプラごみの発生抑制には多少寄与しても環境問題全体の解決には大きな矛盾が生じる。
つまりバイオマス原料となるサトウキビや穀物類の新たな開墾や原産地からの運搬によるCO2の排出、さらにボトルに100%使用できないものも多いことから、私たちは本質的ではないと考える。

そこで今回ボタニカノンのリニューアルを機に、容器本体ボトルを Reduce(リデュース)、Reuse(リユース)、Recycle(リサイクル)の3Rを兼ね、国際基準(Global Recycled Standard)をクリアした「再生ブラスティック100%使用ボトル」を全面的に採用し、環境と経済が両立した循環型社会の形成に向けより強く”Sustainable Bland”であることを全面的に打ち出す事にした。

実はこれまでも化粧品業界ではこの再生プラを導入する動きはあったが、「純白」の色が出せないデメリットや、その供給元が海外であったことから採用されなかった経緯がある。
この「純白(ホワイト)=美(ビューティー)」という思考は、現在ではアジアだけで信奉される悪しき概念。
2020年、「Black Lives Matter(ブラック・ライブズ・マター)」運動を機に、欧米では、全ての店頭からWhitening Cream,Whitening Lotionなど「Whitening=美白」というテーマの商品が撤去されました。
変わって「Brighten Cream,Brightening Lotion」など「Bright=明るい肌、健康肌」が主流になっている。
このように世界は多様性に変化している中で、アジア、特に日本の化粧品業界ではいまだに「美白クリーム」などを堂々と販売している。そのようなメーカーが「SDGs」を掲げている実態。スーパーやコンビニの有料化レジ袋もいまだに「白」。再生プラ導入の動きは鈍い。これら「白=美しい」信奉が消えない限り、サスティナブル素材の浸透は拡がらないと考える。
私たち中小企業にとって「再生プラ100%」に揃えることは大変な投資であり、負担は大きい。
でも、誰かが行動しない限りはいつまでも本質的な運動と結果につながらない。

これらを踏まえ、スキンケアラインは薄いグレーのボトル。ヘアケアラインはアースカラーを基本とした、2つのタイプの「リサイクル素材100%使用ボトル」でリスタートする。

「美しさが自走する素肌」を目指し、製法、全成分をアップデート

従来採用していた2層式ボトルから再生プラボトルに品質を落とさず変更することが絶対条件。
畑から採取されたハーブはその日のうちに水蒸気蒸留され冷蔵保存されるが、製造時に改めて煮沸殺菌し温かいまま製造を行うことで原料の混合時間を短縮し効率よく製造を行なってきた。
ところがこれも植物本来の力が熱で削がれ、香りや効能に至る「旬」の良さが最大限に引き出しきれない点が課題となっており次なるテーマとなっていた。
また、2層式ボトルはその構造上、酸素が入らないため酸化が抑制され品質が保たれていた。ただ、天然系の防腐エキスは光に弱く、従来品ボトルは遮光されていなかったことから、劣化を防ぐために防腐エキスを多めに入れることで品質を維持してきた。ところがその防腐エキスが私たち自然由来化粧品では最も原価が高くコストを圧迫していた。
(そしてその2層式剥離ボトルのプラスティック原料もサウスティナブルなPCR剤への切り替えはまだまだ時間がかかるとメーカーからの回答)

リニューアルにあたりこれらの課題を解決するため私たちは2つの改良を加えた。
一つ目は、製造方法の変更。
「鮮度を保ち品質を維持」するために、ハーブの採取から蒸留、製造までの時間を3日以内に短縮してできるだけ煮沸時間を短縮することで鮮度を維持。さらに製造時は原材料が全て40℃以下になってから混合し充填する「コールド製法」に切り替えた。これは従来に比べて時間と手間はかかるが、製造時の熱による植物や原材料のダメージが軽減されることで植物の「旬」の効果をより実感できる製法に改良した。
さらに、リニューアルした全ての商品の目的と効果を明確にし、美肌、健康肌に直結する植物エキスにアップデートした。

二つ目は、再生プラ100%の最大の特徴でもある遮光性。
遮光された再生プラ100%ボトルの採用により、光による植物性防腐エキスの効果が維持しやすくなることで、従来品と比較してより少ない防腐エキスで効果が発揮できたことが確認された。これらにより一部の商品では値下げすることも可能になった。

全商品3,000円(税込)代の価格帯に揃え美肌に向けたライン使用を推奨

原材料の高騰による一部商品の値上げや内容量の削減はご理解いただきたい。
ただ、これまで高価格帯に分類されていたスペシャルケア商品のエッセンス(美容液)とプレミアムボタニカノンクリームなどは、5〜6千円代から税込3千円台に価格を見直した。これは単に値下げではなく、ボタニカノンスキンケアラインのフルライン使用によるお肌の実感をより実感していただきたいことから、先述した製法のコストダウン等を踏まえ実現した。

ヨーロッパではほとんどのオーガニック化粧品が安価に設定され身近なものになっている。
ボタニカノンは、今後ますます広がるナチュラルコスメの普段使いのニーズに積極的に対応するために「末長く使っていただけるナチュラルコスメ」「肌トラブルに悩む方が使い続けられる価格帯」を意識して、価格を見直した。

これらフルリニューアルするBOTANICANON®︎ボタニカノンは、6月中旬の発売予定。

これらフルリニューアルするBOTANICANON®︎ボタニカノンは、6月中旬の発売予定。