佐多岬は亜熱帯気候に属します。
この温暖な地で無農薬栽培された「レモングラス」と「ホーリーバジル(トゥルシー)」は、まさに気候に適した植物。
私たちはこれらに加えて「月桃」の3種類の植物のアロマオイルとハーブウォーターを安定的に採油し化粧品原料にするために今回設備を導入しその試運転を兼ねて実験を行いました。
抽出結果は以下の通り。
①今回は3kgのレモングラス葉を使用。(約3cmカット)
②36Pure Stiller 蒸留器(蒸気仕様)実験仕様です。
③約2時間のうち初めの1時間で約15ml採油されました。残りの1時間で20L のハイドロウォーター(ハーブ水)を採取しました。
佐多岬産のレモングラス初採油!やはり、温暖な気候に適しているせいか初めてでも0.5%の採油結果。
次に、ホーリーバジル(カミメボウキ)。
今回は100Lの蒸気釜の試運転を兼ねたため、花と葉と茎が混在したものを使用。
①乾燥ホーリーバジル 7kg
②100L蒸気釜で約2時間採油。こちらは、開始早々かなりの量の精油が採油できてます!
③最終的には約1時間半で45mlのアロマオイルの採油ができました。約0.64%の採油率。
ただし、香りが若干スモーキーというかエグミが出ていたのが課題。
おそらく、花だけであればもっと甘い香りになるのかと思いますが、この精油であれば石鹸とかに使用すると香り持ちがよさように思いました。
ちなみに、このホーリーバジルの精油の市場価格ですが、インド産のもので10ml 2800~3500円ぐらい。
そうすると今回の実験では45mlなので約13,000円ほどの商品が生まれた計算になります。(笑)もちろん、国産(鹿児島産)で無農薬栽培なのでその価値はもっと上げてもいいのかなと・・・
今日は記念すべき第一回目のアロマオイルの抽出でしたのであまりじっくりと取り組めませんでしたが、次回からいろんな花や植物のアロマオイルとハーブウォーターを採取していく予定です。
とりあえず今月の採油予定ですが、レモングラスとホーリーバジルが大量にあるのでこちらを優先的に行い、合間で、以前地元の農家様より規格外品を分けていただいた「無農薬パッションフルーツ」の抽出も行う予定です。
今秋〜冬にかけては、ポンカン、タンカン、辺塚ダイダイなどの皮を使用した柑橘系の精油が採れますのでとても楽しみです。
地元の植物をそのまま絞り出して化粧品に詰める、そんな理想の「自然派化粧品」がようやく形にできそうです。